
地球環境大賞を受賞し、写真撮影に臨む戸田建設の大谷清介社長(中央)。左は産経新聞社の近藤哲司社長。右はWWFジャパンの末吉竹二郎会長=4月7日午後、東京都港区の明治記念館(酒井真大撮影)
地球温暖化防止や持続可能な開発目標(SDGs)の達成に取り組み、成果を上げている企業・団体などを表彰する第34回「地球環境大賞」(主催・フジサンケイグループ)の授賞式が7日、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた。式では、受賞者に表彰状とトロフィーが手渡された。
大賞には戸田建設が選ばれた。同社は長崎県五島市沖で国内初の浮体式洋上風力発電を推進。国内初の商用運転を開始し、五島市の再生可能エネルギー供給比率を約80%まで高めるなど技術面に加え、地域との共生の取り組みが評価された。
同社の大谷清介社長が「私たちが手がける一つ一つの仕事が次世代の暮らしを支える確かな力となるように挑戦を続けていく」と述べた。
産経新聞社の近藤哲司社長は「気候変動の影響が深刻さを増す中、エネルギー転換のみならず、生物多様性の保全や資源循環型経済の確立は待ったなしの課題」とした上で、「日本が誇る革新的な環境技術の社会実装や、柔軟な発想を持つ若い世代による挑戦が今まさに求められている」とあいさつした。
地球環境大賞顕彰制度委員会の委員長を務める三井不動産の岩沙弘道相談役は「社会・経済の持続的発展の一助となるよう努めたい」と述べた。授賞式後のレセプションは、秋篠宮ご夫妻をお迎えして開催された。
秋篠宮ご夫妻、地球環境大賞受賞者らとご懇談
風力発電「波があるときは」とご質問

第34回地球環境大賞を受賞した戸田建設の大谷清介社長(左から2人目)らと懇談される秋篠宮ご夫妻=4月7日午後、東京都港区の明治記念館(酒井真大撮影)
明治記念館(東京都港区)で7日、第34回「地球環境大賞」授賞式が開催され、式に続き行われたレセプションには秋篠宮ご夫妻が臨席された。
冒頭、大賞に輝いた戸田建設の大谷清介社長が「より一層環境に優しい未来の実現に向けて、全力で取り組んでまいる決意だ」とあいさつすると、ご夫妻は拍手を送られた。
懇談では、同社が推進する洋上風力発電について、秋篠宮さまが「波があるときはどうするのですか」とご質問。「十分に余裕をもって係留しています」と答えた大谷社長は「皆で努力したかいがあった」と喜んだ。
経済産業大臣賞を受賞したセイコーエプソンの吉田潤吉社長は、水を使わず使用済みの紙から新たな紙を作る技術を説明。秋篠宮さまが「色はどうするのですか」と問われると、吉田社長は「再生の過程で振り落とします」と答えた。
低炭素型高機能コンクリートの開発で環境大臣賞を受賞した日本ヒュームの増渕智之社長に対しては、秋篠宮さまが「コンクリートはどのくらい持つのですか」と質問された。増渕社長が「普通は50年ほどですが、こちらは100年以上です」と答えると、秋篠宮さまは感心された様子だったという。
海水中で水と二酸化炭素に分解される生分解性のルアー(疑似餌)を作成し、文部科学大臣賞に輝いた福島県立小名浜海星高の海洋工学科3年、佐藤瑛晟(てるあき)さんは、プラスチックを高温で溶かして型に流し込む射出成形の技法について説明。秋篠宮ご夫妻は「頑張ってください」と声をかけられたといい、佐藤さんは「興味を持っていただき、とてもうれしかった」と語った。(市野澤光、長谷川毬子、永礼もも香)